NPH後の《石鍛冶の神秘家》デッキ10連発
2011年6月7日 MTGレガシー コメント (1)やあ、先日のGP ProvidenceやSCGの生放送は見ていたかい?
僕は夜通し見ていたよ。まったく《石鍛冶の神秘家》は大活躍だね。2回に1回は《石鍛冶の神秘家》デッキの対戦が映っていたんじゃないかい?《殴打頭蓋》の参入はひどいもので、何度除去しても戻ってくる4/4絆魂に、愛すべきかわいいゴブリンたちが氷りついてしまってかわいそうになったよ。《石鍛冶の神秘家》はもともとイカスカードだったけれど、新たなるファイレクシアで《殴打頭蓋》を得てイカレカードへと変貌してしまった。そのキチガイじみた活躍を無視できない。
そこで、今回は《石鍛冶の神秘家》特集だ。
NPH参入以降の大きな大会で入賞した、《石鍛冶の神秘家》デッキを紹介させてもらう。
ひとつ注意してほしいのは、今回は《石鍛冶の神秘家》《殴打頭蓋》のみに着目して話をするということだ。NPH以降《精神的つまづき》の存在は環境を大きく変えてしまったし、他にも活躍しているカードがいくつもある。しかしそれらの影響はここでは考慮しない。申し訳ないが、これは僕の能力の限界の問題だ。
それでは珠玉のデッキをご覧あれ。
1.青白x
NPH以降で《石鍛冶の神秘家》が最も活躍している場所は、青を相方としたコントロールデッキだろう。
上位に入賞する青白の《石鍛冶の神秘家》デッキの多くは上記のような低速コントロールだが、若干アグレッシブなアプローチも存在している。
また、白の《石鍛冶の神秘家》+青のカウンターという基本形に加え、更にもう一色加えたデッキも活躍している。
これは青白に赤を加えた形だ。
青白黒の形も登場しているが、これは戦略が黒白に近いものであるので、黒白の項に回したい。
この青白を基本とした《石鍛冶の神秘家》デッキは特に活躍しており、これから先避けては通れないものになるだろう。
2.緑白x
次に、緑を相方としたビートダウンデッキを見てみよう。
ただし、このデッキの場合は《殴打頭蓋》は採用されない方が多い。
同じように、これらのデッキも見てみよう。
このように、緑白のアグロデッキはもともと打点が高いため、デッキにとって《殴打頭蓋》を加える利点は小さい。《石鍛冶の神秘家》《殴打頭蓋》の組み合わせは確かに強力だが、だからと言って何も考えずに採用してもよいものではない。
3.黒白
昨今のレガシーでは珍しい、緑も青も含まない黒白デッキが最近延びてきている。
ただしこのデッキはNPHで《ファイレクシアの抹消者》も獲得しており、そちらを採用して打点を高めている場合には《殴打頭蓋》はサイドに落とされている。
また、このデッキに青を足した形も紹介しよう。
この黒白を基本としたテンポデッキは、まだ画一的なリストが無く人によって採用するカードが異なっており、これからの発展が楽しみである。
4.親和
その他、《石鍛冶の神秘家》《殴打頭蓋》はこんなデッキにも居場所を見つけた。
5.まとめ
NPH以降での《石鍛冶の神秘家》の活躍ぶりは以上だ。
まったく、《石鍛冶の神秘家》はビートダウンからコントロールまで本当に様々なデッキに採用されていて、かつての《タルモゴイフ》を思い出させるよ。しかしこれまで見てきたように、《石鍛冶の神秘家》がデッキの中でどんな役割を演じるべきかは、デッキによって変わってくる。また、併せて採用する装備品の選択も悩ましいところだ。それらを考慮すると、《石鍛冶の神秘家》はただ強力だから入れられるカードではなく、デッキ全体での調整が必要になるカードと言える。ここに挙げたデッキたちも、《石鍛冶の神秘家》を正しく導けていたかどうかは僕にはわからない。これからレガシーでは《石鍛冶の神秘家》を使いこなすための戦いが始まるだろう。
ふう、久しぶりにこんな口調で語っちゃったから疲れちゃった。
自分で使うにしろ対策するにしろ、何らかの形で参考にしてもらえると嬉しいよ。
6.オチ
というわけで、私は早くPT名古屋サイドイベント用のデッキを組まなくては。
とりあえずは《石鍛冶の神秘家》4枚から始めますが何か?
僕は夜通し見ていたよ。まったく《石鍛冶の神秘家》は大活躍だね。2回に1回は《石鍛冶の神秘家》デッキの対戦が映っていたんじゃないかい?《殴打頭蓋》の参入はひどいもので、何度除去しても戻ってくる4/4絆魂に、愛すべきかわいいゴブリンたちが氷りついてしまってかわいそうになったよ。《石鍛冶の神秘家》はもともとイカスカードだったけれど、新たなるファイレクシアで《殴打頭蓋》を得てイカレカードへと変貌してしまった。そのキチガイじみた活躍を無視できない。
そこで、今回は《石鍛冶の神秘家》特集だ。
NPH参入以降の大きな大会で入賞した、《石鍛冶の神秘家》デッキを紹介させてもらう。
ひとつ注意してほしいのは、今回は《石鍛冶の神秘家》《殴打頭蓋》のみに着目して話をするということだ。NPH以降《精神的つまづき》の存在は環境を大きく変えてしまったし、他にも活躍しているカードがいくつもある。しかしそれらの影響はここでは考慮しない。申し訳ないが、これは僕の能力の限界の問題だ。
それでは珠玉のデッキをご覧あれ。
1.青白x
NPH以降で《石鍛冶の神秘家》が最も活躍している場所は、青を相方としたコントロールデッキだろう。
GP Providence 第5位《石鍛冶の神秘家》入りのランドスティルだ。驚くべきことに、4枚の《石鍛冶の神秘家》で装備品を探すにも関わらず、その装備先は《ミシュラの工廠》を含めても9枚しか用意されていない。《殴打頭蓋》の登場により《石鍛冶の神秘家》さえ守れれば勝つというゲームを作れるようになり、《石鍛冶の神秘家》をフィニッシャーに据えたコントロールデッキの構築を可能にした。これと似た青白石鍛冶コントロールは他にもSCG Indianapolis 第8位、GBLL #11 優勝、AMC 92nd 第3位など、各地で目覚しい活躍を見せている。
青白石鍛冶スティル/UW Stoneforge Still
使用者:Owen Turtenwald
Main Deck
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
3《島/Island》
4《ミシュラの工廠/Mishra’s Factory》
1《平地/Plains》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
4《Tundra》
4《不毛の大地/Wasteland》
4《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
1《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
1《殴打頭蓋/Batterskull》
4《渦まく知識/Brainstorm》
1《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》
3《目くらまし/Daze》
4《Force of Will》
3《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
4《精神的つまづき/Mental Misstep》
2《呪文嵌め/Spell Snare》
4《行き詰まり/Standstill》
1《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
Sideboard
1《殴打頭蓋/Batterskull》
3《翻弄する魔道士/Meddling Mage》
1《忘却の輪/Oblivion Ring》
4《流刑への道/Path to Exile》
1《真髄の針/Pithing Needle》
3《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
1《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
1《神の怒り/Wrath of God》
上位に入賞する青白の《石鍛冶の神秘家》デッキの多くは上記のような低速コントロールだが、若干アグレッシブなアプローチも存在している。
AMC 92nd 第4位
青白石鍛冶フェアリー/UW Stoneforge Fearie
使用者:Iioka Natsuru
Main Deck
2《Plateau》
3《島/Island》
4《変わり谷/Mutavault》
3《ミシュラの工廠/Mishra’s Factory》
4《Tundra》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2《湿地の干潟/Marsh Flats》
2《汚染された三角州/Polluted Delta》
4《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
4《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》
3《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
4《Force of Will》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
3《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
1《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine》
1《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
1《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
4《精神的つまづき/Mental Misstep》
2《神の怒り/Wrath of God》
1《殴打頭蓋/Batterskull》
Sideboard
2《殴打頭蓋/Batterskull》
1《万力鎖/Manriki-Gusari》
3《呪文貫き/Spell Pierce》
2《解呪/Disenchant》
2《誤った指図/Misdirection》
3《ヨツンの兵卒/Jotun Grunt》
2《真髄の針/Pithing Needle》
AMC 92nd 第5位《石鍛冶の神秘家》をフィニッシャーに据えたコントロールデッキという形でありながら、前者は他の役割と兼任する《呪文づまりのスプライト》や《変わり谷》を採用することで、後者は1枚で4体のクリーチャーになる《戦隊の鷹》を採用することで、より多くの装備先の確保しよりアグレッシブな戦略を可能にしている。もっとも、これらの基となるデッキはNPH以前から存在しており、青白石鍛冶コントロールをアグレッシブにした、というのは正しくない。もともと《石鍛冶の神秘家》を採用していた青白デッキが《殴打頭蓋》によって強化された、という表現の方が適切である。
青白カウブレード/UW Caw Blade
使用者:Tokuyama Kouta
Main Deck
3《平地/Plains》
3《島/Island》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2《霧深い雨林/Misty Rainforest》
1《湿地の干潟/Marsh Flats》
3《不毛の大地/Wasteland》
3《ミシュラの工廠/Mishra’s Factory》
4《Tundra》
4《戦隊の鷹/Squadron Hawk》
4《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
4《Force of Will》
4《渦まく知識/Brainstorm》
3《目くらまし/Daze》
3《精神的つまづき/Mental Misstep》
2《呪文貫き/Spell Pierce》
2《呪文嵌め/Spell Snare》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
3《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
1《思案/Ponder》
1《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
1《戦争と平和の剣/Sword of War and Peace》
1《殴打頭蓋/Batterskull》
Sideboard
2《ヨツンの兵卒/Jotun Grunt》
2《流刑への道/Path to Exile》
2《沈黙のオーラ/Aura of Silence》
1《神の怒り/Wrath of God》
2《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
1《呪文貫き/Spell Pierce》
2《外科的摘出/Surgical Extraction》
3《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
また、白の《石鍛冶の神秘家》+青のカウンターという基本形に加え、更にもう一色加えたデッキも活躍している。
これは青白に赤を加えた形だ。
SCG Indianapolis 第5位赤を足す利点は《渋面の溶岩使い》によるコントロール力。加えて《月の大魔術師》の特殊土地対策、《紅蓮破》の青対策、《炎渦竜巻》のウィニー対策など、サイドボードの優秀さ。この青白赤石鍛冶は他にも、MLL #11 第4位、第5位、GPT Providence 優勝、SCG Invitational 初日全勝といった成果を挙げている。
青白赤石鍛冶/UWR Stone Blade
使用者:Tony Chu
Main Deck
2《島/Island》
1《山/Mountain》
2《平地/Plains》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
3《Tundra》
2《Volcanic Island》
4《不毛の大地/Wasteland》
1《Karakas》
4《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》
2《月の大魔術師/Magus of the Moon》
4《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
3《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
1《殴打頭蓋/Batterskull》
1《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《Force of Will》
4《精神的つまづき/Mental Misstep》
3《呪文嵌め/Spell Snare》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
3《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
Sideboard
1《万力鎖/Manriki-Gusari》
1《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
1《戦争と平和の剣/Sword of War and Peace》
2《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》
1《誤った指図/Misdirection》
1《流刑への道/Path to Exile》
2《紅蓮破/Pyroblast》
2《赤霊破/Red Elemental Blast》
2《呪文貫き/Spell Pierce》
2《炎渦竜巻/Firespout》
青白黒の形も登場しているが、これは戦略が黒白に近いものであるので、黒白の項に回したい。
この青白を基本とした《石鍛冶の神秘家》デッキは特に活躍しており、これから先避けては通れないものになるだろう。
2.緑白x
次に、緑を相方としたビートダウンデッキを見てみよう。
BoM 5 第10位海外ではMaverickと呼ばれている《緑の太陽の頂点》を用いた緑白アグロデッキだ。《石鍛冶の神秘家》《殴打頭蓋》の組み合わせが採用されており、《石鍛冶の神秘家》からの選択肢が増えている。
緑白頂点/GW Zenith
使用者:Niklas Kronberger (schniggaz)
Main Deck
2《森/Forest》
2《地平線の梢/Horizon Canopy》
1《ガイアの揺籃の地/Gaea’s Cradle》
1《Karakas》
3《不毛の大地/Wasteland》
4《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
1《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
1《霧深い雨林/Misty Rainforest》
1《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》
1《寺院の庭/Temple Garden》
4《Savannah》
1《平地/Plains》
1《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》
3《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
4《ルーンの母/Mother of Runes》
2《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》
1《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》
1《スクリブのレインジャー/Scryb Ranger》
3《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor》
1《極楽鳥/Birds of Paradise》
1《最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll》
1《永遠の証人/Eternal Witness》
1《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
4《貴族の教主/Noble Hierarch》
4《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》
1《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
1《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine》
1《殴打頭蓋/Batterskull》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
Sideboard
1《最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll》
1《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》
1《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
1《太陽と月の輪/Wheel of Sun and Moon》
2《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
2《悟りの教示者/Enlightened Tutor》
2《クローサの掌握/Krosan Grip》
1《静寂/Serenity》
2《流刑への道/Path to Exile》
1《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
ただし、このデッキの場合は《殴打頭蓋》は採用されない方が多い。
同じように、これらのデッキも見てみよう。
GP Providence 優勝
頂点バント/Zenith Bant
使用者:James Rynkiewicz
Main Deck
1《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》
1《森/Forest》
1《Karakas》
1《Maze of Ith》
4《霧深い雨林/Misty Rainforest》
2《Savannah》
3《Tropical Island》
2《Tundra》
3《不毛の大地/Wasteland》
4《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
1《極楽鳥/Birds of Paradise》
3《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》
3《貴族の教主/Noble Hierarch》
2《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》
2《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
1《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
2《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
4《渦まく知識/Brainstorm》
3《目くらまし/Daze》
4《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》
2《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
3《精神的つまづき/Mental Misstep》
1《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
2《森の知恵/Sylvan Library》
1《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
Sideboard
1《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
1《払拭/Dispel》
1《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
2《クローサの掌握/Krosan Grip》
1《精神的つまづき/Mental Misstep》
1《流刑への道/Path to Exile》
2《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》
3《呪文貫き/Spell Pierce》
1《森を護る者/Sylvan Safekeeper》
1《最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll》
1《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
SCG Invitational 優勝これらのデッキにも《石鍛冶の神秘家》は採用されているものの、その枚数はどちらも2枚と抑えられており、《殴打頭蓋》も採用されていない。《石鍛冶の神秘家》はデッキの中心ではなく、強力なビートダウンを補助するという役割に徹している。
高速ズー/Zoo
使用者:Pat Cox
Main Deck
1《森/Forest》
1《山/Mountain》
1《平地/Plains》
4《乾燥台地/Arid Mesa》
2《Plateau》
1《Savannah》
2《Taiga》
4《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
4《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
3《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》
4《密林の猿人/Kird Ape》
4《壌土のライオン/Loam Lion》
3《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》
2《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《野生のナカティル/Wild Nacatl》
1《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind》
4《稲妻/Lightning Bolt》
4《稲妻のらせん/Lightning Helix》
3《流刑への道/Path to Exile》
1《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
3《Chain Lightning》
Sideboard
1《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
1《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》
1《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》
2《窒息/Choke》
1《クローサの掌握/Krosan Grip》
1《流刑への道/Path to Exile》
2《紅蓮破/Pyroblast》
1《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
3《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
1《最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll》
1《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》
このように、緑白のアグロデッキはもともと打点が高いため、デッキにとって《殴打頭蓋》を加える利点は小さい。《石鍛冶の神秘家》《殴打頭蓋》の組み合わせは確かに強力だが、だからと言って何も考えずに採用してもよいものではない。
3.黒白
昨今のレガシーでは珍しい、緑も青も含まない黒白デッキが最近延びてきている。
SCG Invitational 第6位手札破壊+クロックというコンセプトの黒白デッキは以前から存在していたが、NPH以降大きく躍進し上位に顔を見せている。このデッキは、能力の優秀さを優先してクリーチャーを選択するためサイズは小さいものが多く、それを補うための《石鍛冶の神秘家》パッケージが採用されてきたが、《殴打頭蓋》の登場により大きなクロックで速やかにゲームを終わらせる戦略が可能になった。《闇の腹心》《思考囲い》などのライフロスを《殴打頭蓋》が補ってくれるのも見逃せない。この黒白テンポは他にもSCG Louisville 第4位、AMC 91st 第4位などの成果を挙げている。
黒白テンポ/BW Discard
使用者:Joe Bernal
Main Deck
1《平地/Plains》
3《沼/Swamp》
4《湿地の干潟/Marsh Flats》
4《Scrubland》
4《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
3《不毛の大地/Wasteland》
2《潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler》
4《闇の腹心/Dark Confidant》
2《マラキールの門番/Gatekeeper of Malakir》
4《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
1《殴打頭蓋/Batterskull》
3《金属モックス/Chrome Mox》
1《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
1《戦争と平和の剣/Sword of War and Peace》
1《悪魔の布告/Diabolic Edict》
2《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
1《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
2《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》
2《陰謀団式療法/Cabal Therapy》
4《Hymn to Tourach》
4《思考囲い/Thoughtseize》
4《名誉回復/Vindicate》
4《苦花/Bitterblossom》
Sideboard
1《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
2《ファイレクシアの破棄者/Phyrexian Revoker》
2《潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler》
2《マラキールの門番/Gatekeeper of Malakir》
2《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》
2《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》
1《悪魔の布告/Diabolic Edict》
1《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
1《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》
1《陰謀団式療法/Cabal Therapy》
ただしこのデッキはNPHで《ファイレクシアの抹消者》も獲得しており、そちらを採用して打点を高めている場合には《殴打頭蓋》はサイドに落とされている。
また、このデッキに青を足した形も紹介しよう。
SCG Invitational 第3位青白の項で少し話に出たものだ。青のユーティリティを採り入れて手札破壊+クロックという戦略をサポートしている。SCG Indianapolis 第11位も、細部は違うが似た構成であった。
青白黒石鍛冶/UWB Stoneforge
使用者:Edgar Flores
Main Deck
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2《湿地の干潟/Marsh Flats》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
4《Scrubland》
3《Tundra》
4《Underground Sea》
4《闇の腹心/Dark Confidant》
4《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
1《殴打頭蓋/Batterskull》
2《金属モックス/Chrome Mox》
1《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《目くらまし/Daze》
4《精神的つまづき/Mental Misstep》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
2《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
3《Hymn to Tourach》
3《思考囲い/Thoughtseize》
3《苦花/Bitterblossom》
Sideboard
1《殴打頭蓋/Batterskull》
2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
1《暗黒破/Darkblast》
2《解呪/Disenchant》
4《流刑への道/Path to Exile》
3《呪文貫き/Spell Pierce》
2《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
この黒白を基本としたテンポデッキは、まだ画一的なリストが無く人によって採用するカードが異なっており、これからの発展が楽しみである。
4.親和
その他、《石鍛冶の神秘家》《殴打頭蓋》はこんなデッキにも居場所を見つけた。
SCG Invitational 初日全勝《殴打頭蓋》入り親和。《石鍛冶の神秘家》を採用して《頭蓋囲い》の水増しや《梅澤の十手》の一枚挿しをする親和は以前から存在したので、その発展系であろう。親和は手札の噛み合わせに大きく左右されるため、単体で戦える可能性のある《石鍛冶の神秘家》からの《殴打頭蓋》は、親和にとってかゆいところに手が届く存在なのかもしれない。
石鍛冶親和/Stoneforge Affinity
使用者:John Dale Beety
Main Deck
4《古えの居住地/Ancient Den》
4《教議会の座席/Seat of the Synod》
4《囁きの大霊堂/Vault of Whispers》
4《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
4《金属ガエル/Frogmite》
4《エーテリウムの達人/Master of Etherium》
4《メムナイト/Memnite》
3《マイアの処罰者/Myr Enforcer》
4《羽ばたき飛行機械/Ornithopter》
4《信号の邪魔者/Signal Pest》
4《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
1《殴打頭蓋/Batterskull》
4《頭蓋囲い/Cranial Plating》
3《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum》
4《オパールのモックス/Mox Opal》
4《ボーラスの工作員、テゼレット/Tezzeret, Agent of Bolas》
1《思考囲い/Thoughtseize》
Sideboard
3《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
2《悪魔の布告/Diabolic Edict》
3《急送/Dispatch》
3《精神的つまづき/Mental Misstep》
2《思考囲い/Thoughtseize》
5.まとめ
NPH以降での《石鍛冶の神秘家》の活躍ぶりは以上だ。
まったく、《石鍛冶の神秘家》はビートダウンからコントロールまで本当に様々なデッキに採用されていて、かつての《タルモゴイフ》を思い出させるよ。しかしこれまで見てきたように、《石鍛冶の神秘家》がデッキの中でどんな役割を演じるべきかは、デッキによって変わってくる。また、併せて採用する装備品の選択も悩ましいところだ。それらを考慮すると、《石鍛冶の神秘家》はただ強力だから入れられるカードではなく、デッキ全体での調整が必要になるカードと言える。ここに挙げたデッキたちも、《石鍛冶の神秘家》を正しく導けていたかどうかは僕にはわからない。これからレガシーでは《石鍛冶の神秘家》を使いこなすための戦いが始まるだろう。
ふう、久しぶりにこんな口調で語っちゃったから疲れちゃった。
自分で使うにしろ対策するにしろ、何らかの形で参考にしてもらえると嬉しいよ。
6.オチ
というわけで、私は早くPT名古屋サイドイベント用のデッキを組まなくては。
とりあえずは《石鍛冶の神秘家》4枚から始めますが何か?
コメント